2.漏水事故の責任

QUESTION :

 マンション内の排水管で漏水事故が発生し、階下に被害がありました。事故発生箇所の居住者は「配管部分は共用部分だから、管理組合が費用を負担すべきだ」と、反論しています。このような場合、責任の所在はどちらにあるのでしょう。


ANSWER :

 ご質問からは、配管の漏水箇所が明確ではありませんが、一般的にマンションで漏水事故が発生し階下に被害があった時、その事故責任がだれにあるかを決めるには、

  1. 事故原因は何か。
  2. 事故発生箇所は専有部分か共用部分か。
  3. 瑕疵担保責任・アフターサービスの期間を過ぎているかいないか。

等によって判断することになります。


[解説]

 事故発生原因が居住者の使用上の不注意や配水管の不良など、建物・設備の設計・施工上の欠陥がある場合は、責任の所在は明らかです。
 建物・設備の構造に原因がある場合、瑕疵担保責任期間(通常は引き渡し後2年)やアフターサービス期間を過ぎても、配水管のこう配不足、配水管の容量(径)不足、接続不良等が原因の場合は、施工業者または分譲業者に対して不法行為または債務不履行として損害賠償を請求することも可能です。

 しかし原因が経年による自然損耗等の場合で、既にアフターサービス期間が過ぎてしまっている時は、発生箇所が専有部分か共用部分かによって、責任者が決定されることになります。マンションの専有部分と共用部分の区分は、通常そのマンションの規約によって定めます。
 したがって、同管理組合の規約上、事故発生箇所がどちらに属するかによって判断を下すことになります。すなわち、壁の上塗り部分から内側の住戸部分の配管に原因があった場合、その専有部分の区分所有者が費用を負担しなければならないことになるわけです。

 このような事故の際のトラブルを避けるためには、配管について、どこまでが専有部分でどこまでが共用部分かを、できるだけ具体的に規約で明確にしておく必要がありましょう。ただ通常、配水管は床下にあって居住者の目に触れず、日ごろその状態を管理することは困難なため、住戸部分内の配管も規約で共用部分にしておいたほうが望ましいと考えます。

 また漏水事故等に対する備えとして、損害保険に加入しておくと非常に安心です。共用部分の事故には、漏水担保特約付きの施設賠償責任保険が、専有部分には個人賠償責任保険が適当でしょう。